ごはんとみそしるの日記

日々のあれこれ

我が家の風景~WBC~

 今日、3月21日。WBC 準決勝の日本対メキシコ戦に、日本中が朝から浮き足立っていた(ように思う)。もちろん、野球大好き一家の我が家は、この大会が始まってからずっとそうだった。これ迄は日本で試合が行われ、試合はナイター。見ごたえのある試合展開で順調に準々決勝まで勝ち進み、アメリカに渡って今日は休日の朝からの試合である。普段なら練習があるはずの高校球児の次男も、なぜか練習が休みになって(監督の気持ちが伝わってくる😁)、一家そろってテレビで応援できることになった。

 とはいうものの、そもそもチキンの私は、勝って欲しいという気持ちが強すぎて、とてもまともに観ていられない。なので別の用事をしながら、耳はテレビに全神経を集中させて、様子を伺っていた。他の三人は、ソファーに座ってテレビ観戦していたのだが…。

 これまでの試合と違い、息が詰まるような試合展開、しかも負けている状況が続いて、私だけでなく家族がそれぞれソワソワしだした。長男は、自分が観ていると負けてしまう気がする、とネガティブ思考にとらわれ、自分の部屋に戻ってテレビの音と家族の反応から試合の行方を見守ることにしたらしい。次男は別の部屋に行き、友達とグループ電話でなんだかんだ言い合いながらテレビ観戦しだした。主人もとうとう見続けているのがくるしくなり、台所に立ち、気の入らない料理なんぞをし始めた。

 とうとうリビングのテレビの前には誰もいなくなり、ソファーは空っぽ。でも誰もがその音をあちこちでハラハラしながら聞き入っている。息詰まるような、緊張の時間が続いた。

 9回裏になると、もう誰もが明らかに挙動不審となり、テレビに近づいたり離れたり、「がんばれー」とうわ言のように呟いたりしながら、全神経を試合の行方に集中した。

 そして、村上選手のヒットの瞬間、家のあちこちに散らばっていた家族が全員テレビの前に走ってきて、四人で輪になって肩を組み、訳のわからない雄叫びをあげた。スゲースゲー❗と連呼しながら、皆で喜びを爆発させたのだった。

 この景色は、きっと我が家の思い出の風景になるだろう。4月から単身赴任をする主人。当たり前だった家族の風景は、これからはとてもレアなものになってしまうだろう。でも、この試合を振り返るとき、4人で輪になって肩を組み大騒ぎしたことを、きっとみんな覚えている。その事がとても誇らしいと思った。