四月から、次男が家を出て札幌で大学生活を送ることになった。一緒に過ごす日常もあとわずか…。もう一緒に暮らすことはないかもしれない、とか、まだまだできないこと満載なのにちゃんとやっていけるのか、などと感傷や心配気分に襲われそうなところだか、どうも私は中途半端な心境のままだ…。
それというのも、彼は独り暮らしをするのではなく、札幌に単身赴任している主人のところで新生活をスタートするからだ。本人のなかには、どこか平行移動のような気楽さがあり、それほど心細さも寂しさもない、という心境も頷ける。こちらとしても、「何かあってもお父さんと一緒だから。」という安心感と、日用品を買いそろえるなどの細々した忙しさがないので、全く切羽詰まってこない。これじゃいけないんじゃないかと、意識的に気持ちを盛り上げようとするが、それもうまくいかず、いつものような「春休み」を過ごしている。
そんな私の心理を知ってか知らずか、長男からやんわりプッシュされた。「○○が家で食べる夕食、あと三回だよ。」…そうなのだ。わかっている。
…でも、それを口に出さなかったのは、やっぱりちょっとそこを考えないでおきたい、という私の「逃げ」もあったかもしれない。
そんな自分を反省し、口に出して「もう最後だから、なに食べたい?」と聞いてみた。昨日は唐揚げ、今日は牛丼。次男のリクエストに応える夕食が続いている。