ごはんとみそしるの日記

日々のあれこれ

フレ!

 GW前半、次男と夫が住む札幌に行くため、長男の運転で車を走らせた。彼が普段聴いている音楽がBluetoothで流れる。その中でグッと惹き付けられた一曲があった。


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Rihwaの「フレ!」という曲だ。

 

フレフレフレ

負けてばかりじゃつまらない

悔しさをバネに這い上がれ

フレフレフレ

逃げてばかりじゃ始まらない

進むためにあるその足で踏み出せ

 

…という、コテコテの応援歌だ。

 

 この曲が心に残った訳には、思い当たることがあった。

 

 先日、懐かしい友人と会い、近況を報告しあった。退職後に大きな資格をとり、再就職先を探して動いている、というその人に別れ際に「頑張ってね~。」と声をかけると、その人は「頑張って、なんて言っちゃいけないんだよ。うつ病にはホントにダメ」と応じてきて、苦笑いをして別れた。

 

 その人は以前メンタルの病も経ていたので、そのような応じ方になったのだろう。私としては、うつ病の方に「頑張れ」は禁物、ということは知っていたが、動きがとれないで行き詰まっているときに「もっと頑張れ」というのはご法度、という程度の認識だったので、帰り際のエールの「頑張って」までがその対象になるとは思っていなかった。そうなんだなぁ、と納得しようとしたが、ちょっと違和感が残った。

 

 ケンカを売る訳ではないが、私は「頑張ってね。」と言われるのが好きだ。ありがとう、と思える。応援されているんだな、と感じる。なんの悪意もないこの言葉が、肩身を狭くしているのがさみしいと思った。

 

 頑張れ、と言ってはいけない。ラインの文章には「。」を付けてはいけない。文章も長すぎてはいけない。相手にプレッシャーを与えるから…。なにも言わないことが、一番「安全」な優しさ、ということか。それにしても、相手に求めることが多すぎないか、と感じてしまう。

 

 そんな時、この「フレ!」のフレーズが、直球で私の胸に刺さった。自分で自分を奮い立たせる「頑張れ」が、すごくまっすぐで潔く感じた。

 

 すると、隣で運転していた長男が、「最近、朝にこれを聴くと元気が出るんだよね。」と呟いた。4月に部署異動があり、全く予備知識のない部署へ配属になった彼は、毎日が緊張の連続で、夜も眠れない日が続き、私は見守るだけの日々だ。

 

 ため息ばかりが出そうな日々だが、彼は毎日できることを少しずつ増やすことで、歩みを進めている。この曲を聴きながら、自分を奮い立たせているのか。そう思ったら、とても誇らしく思った。人のせいにすることなく、立ち向かってるきみは、すごいと思うよ。