ごはんとみそしるの日記

日々のあれこれ

「帰省」日記

 先日、久しぶりに道南の我が家に「帰省」してきた。主人の転勤のため十勝に引っ越してから空き家にしているが、時々は帰って管理しければ、たちまち荒れてしまう。しかも、もうすぐ厳寒の季節を迎えるに当たり、「水道の水抜き」もしなくてはならない。

 とはいうものの、十勝と道南は同じ北海道でも車で五時間以上かかる。週末に気軽に行ける訳もなく、なんとか予定を調整して、主人の仕事が休みの日に合わせて次男も学校を休ませ、三日間の小旅行になった。

 この前に帰ったのは夏休みだった。生活できる程度の家財は残しているものの、3ヶ月以上放っておかれた我が家は、家に入るといつもちょっとよそよそしく、すねているように感じる。しかもこの季節。家中が冷えきっていて、床の冷たさに思わず声が出る。暖房をいれ、水道を全開にして淀んだ水を流し、あちこちに転がっているカメムシやカマドウマの死骸を片付け、家のご機嫌をとる。家はなかなか暖まらず、とりあえず布団に乾燥機をかけ、そこに潜り込んで眠った。

 朝起きると、家は大分暖まっている。朝御飯もそこそこに、窓を開け、家中に掃除機をかけ、汚れを落として家を整える。主人は荒れた庭の雑草をせっせと抜きはじめた。途中から次男も加勢し、家の掃除を終えた私も加わって、ひたすら雑草と格闘。延びすぎたコニファーの枝を整え、なんとか庭の体裁を整えた。

 やっと家のご機嫌が直った頃、隣近所に挨拶に行く。留守の間、なにかと気を配ってくださる頼りになるご近所さん。近況報告をしつつ、お土産の十勝のお蕎麦を渡し、冬の間かけるであろう雪かきの苦労を詫びると、いつものように「気にしないで〰️」と笑って応じてくれた。

 庭仕事で、身体中が痛い。家でゴロンとくつろいでいると、ご近所さんが次々とここならではの品を届けてくれる。

 お隣さんは、イカをさばいて持ってきてくれ、イカのお刺身でお腹一杯ご飯を食べた。

 お向かいさんは、たくさんの乾燥昆布を届けてくれた。これは十勝のお友だちがきっと歓声をあげるだろう。

 反対側のお隣さんは、釣りにいってきたからと、「柳の舞」という魚を持ってきてくれた。「押し付けてごめんねー」と恐縮していたが、とんでもない🎵ネットで調べて、簡単にできそうなアクアパッツァを作った。

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 家の中にいいにおいが充満し、のんびりワインを飲みながら、団らんの時間を過ごした。

 翌日、水道の業者に来てもらい、水道の水抜きをしてもらった。水抜きは結構手間がかかり、失敗すると凍結であちこちが壊れ大きな出費になるので、ここは専門家に任せる。

 これで冬ごもりの準備完了。春まで、我が家とはお別れだ。春が来たら、また、帰省して水道の栓を開け、庭を整えて芽吹きを迎え、家のご機嫌を伺おうと思う。そう思いながら、鍵を閉め、筋肉痛の身体を抱えながらまた十勝の家へ戻ったのだった。