3月の末、ずっと音信不通だった人から突然連絡が入った。嬉しくて、その時の気持ちをブログに書いた。
懐かしの人~LINE BLOG最後の投稿 - ごはんとみそしるの日記
それが、幸運にも新聞コラムに掲載されることになり、早速その事を知らせたくて電話をした。ところが、「電源が入っていないためかかりません」の声。
あれ?と思いながらも、時間をおいて再度かけてみた。ところが、結果は同じ。
日をおいてまたかけてみようとしたが、それから何度かけても電話はつながらなかった。
段々焦りの気持ちが強くなる。相手の電話番号がわかったことに安心して、住所も入居している施設の名前も確認しなかった。このままだと、また音信不通になってしまうのではないか。
奥様を亡くされたと言っていたから、そもそも携帯電話の電源は普段はいれていないのかもしれない。二週間以上毎日電話をかけたが、一度も電源が入ることはなかった。
コラムは、いつも私の文章を楽しみにしてくれていた父の一周忌に合わせて掲載してくれることになっていた。心の中で「お父さん、お願い!」と祈った。
一周忌の朝、予定どおり朝刊にコラムが掲載された。諦めきれずその日も電話をかけると、なんと電話の呼び出し音が鳴っている‼️今日は電源が入っているのだ‼️ でも、出てくれない。そのうち「近くにおりません」と切れてしまった。これを逃したくないと、またかける。やはり出ない。切れてしまう…を何度か繰り返したあと…呼び出し音が消えた。「もしもし‼️」叫ぶように言うと、「はい?」という声が、待ちに待った声が聞こえてきた。
嬉しいのと安心したのとで泣きそうになりながら、ずっと電話してつながらなかったことを話し、真っ先に住所を教えてもらった。聞くと、携帯電話を機種変更したものの、使い方がよくわからず、電源を切っていたのだとか。いろんなことが頭をよぎっていただけに、ストンと力が抜けた。
新聞コラムのことを伝えると、すごく喜んでくれて、「これから味わって読むよ。」と言ってくださった。
安心して電話を切ったあと、父の写真に「お父さん!ありがとう!!」と声をかけた。心のどこかで、きっと父が何とかしてくれると思っていた。父ともちゃんとつながっている、そんな気がした。