今日は朝から雨で、しとしとの音を聞きながら、なんやかやと家の仕事をしていた。テレビも消して、書き物をしていたときに、ふと「ほーほけっきょ」が聞こえてきた。あれ？耳を澄ます。しばらくして、また「ほー、ほっけっきょ」
そのとたん、耳が解禁されたように、鳥たちが囁く声が次々に耳にはいってきた。
うわぁ、春が来た！と思った。
ふきのとうが顔を出したときも、道端の雪が黒く汚く残りわずかになったときも、「あー春だなぁ。」と思ったが、今日は家の中にいながら、違う次元からまるで起こされたかのように、春がやってきたのだ。
まだ、練習中のような「ほっほけっきょ」は、これからみるみるうちに自信に満ちた声になって、数日後には得意気に歌いまくるにちがいない。
