ごはんとみそしるの日記

日々のあれこれ

裏返したままの靴下


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「靴下を裏返したまま洗濯機に入れないで!」「また裏返したままだよ!」

 何度この小言を繰り返したことだろう。

 我が次男は、誰かに言われて行動を変えるという人ではない。注意されてもその時は改めるが、次には悪気なく元に戻っている。

 上記の靴下の件も、もう数年間繰り返された歴史がある。こちらも決まり文句のようになっていた。

 鈍い母親である私も、「こりゃ、意味ないわ。」と気づいた。何か変えてみよう。

 そこで、裏返し靴下への小言は一切封印し、そのまま洗濯することにした。自分の洗濯物は自分でたたむことにしているので、たたむときに自分でひっくり返すことになる。その煩わしさに気づけば、自分で脱ぐときに気をつけるようになるだろう。これが愚かな母の作戦だった。

 裏返したままの靴下をそのまま干すのも、私の美学!?には反するが、そこはグッと我慢する。

 数日過ごしてみた。相変わらず洗濯機の靴下は裏返ったままである。一応チェックしてみたが、はいている靴下はちゃんと元に戻っている。

 たたむ時に横目で見ていたら、次男はテレビを観ながら裏返したままの靴下を戸惑いなくそのままたたんでいた。

 ということは、彼は靴下をはく時になんの煩わしさも感じずに元に戻してはいているということか。

 そして驚くことに、そこにこちらの意図を感じている様子は全くなく、しかも、もしかしたらいつもとの違いも感じていないようだった。

さすが我が次男、と、ある意味感動した。

 そんなこと、どっちでも良いことなんだな、と彼の持ち味を再認識した。

 今回の作戦で、彼を変えることはできなかったが、母が少し子離れできた。

 靴下の汚れは落ちにくいけれど、そこは目をつぶり、このままでいこうと決めた。