ごはんとみそしるの日記

日々のあれこれ

はなしの続き

 近くの公園で日課のジョギングをしている折、ボランティアで掃除をしている年配の男性といつも挨拶を交わす。今日も同じように挨拶すると、「いつも元気だねぇーどこから走ってくるの?」とさらに話しかけてくれた。応じているうちに、ご自身のことも話してくれ、男性の日課やご家族のことなど、色々と知ることとなった。
 84才のこの方は、二十年前に奥さまを亡くされてから独り暮らしをされているが、二人の娘が良くしてくれ、地域のボランティアをしながら、楽しく暮らしている、のだそうだ。
 どんどん話が広がり、この会話をどう締めくくるかと少し考え始めた頃、ふと切ないくらいの懐かしさに襲われた。いろんな方面に話題が広がり、「こりゃ、この話は長くなるぞ💦」と覚悟を決めるこの感じは、春に亡くなった父との会話のパターンだった。

 父が亡くなってから、朝ドラ主題歌のこの歌詞(亡くなった祖母を思って作った歌らしい)が、ずっと心に染みていた。
忘れない 机の前 あなたの場所
また会えたら 話をしよう
あの日の続きを聞かせてよ


 父からもう、はなしの続きを聞くことはないのか。そんな寂しさを、歌を聞くたびに感じていた。



 でも、今日、この方と話をしていたら、なんだか父と話をしているような気持ちになって、ずっと話をきいていたくなった。わたしはひたすら相づちを打ち続け、会話をアシストした。その感じも、父のと同じだった。

 ひとしきり話を聞いて、「それじゃ」と朗らかに別れた。父に会わせてくれてありがとう、と心のなかでお礼を言いながら。