ごはんとみそしるの日記

日々のあれこれ

ワニの呪い?

 今朝、起きがけの布団の中で、寝ている主人が突然うなされだした。(こういう時、起こすべきなのか、放っておくべきなのか迷う。昔、「寝言に返事をしてはいけない」と教えられていたことと関連付けてしまうからだ。)

 さて、迷っているうちに、主人は目を覚ました。

「どうした?」と聞くと主人は「ワニに食べられるところだった。」と答えた。

 ワニ⁉️そりゃまた、突拍子もない😅と笑ったが、実は主人は昨日、夜中にも一度うなされたのだ。

 珍しいなぁ。そう思いながら、朝ご飯を食べ片付けをしていると、主人が手を滑らせて、私が今日のお昼に食べるのを楽しみにしていたカレールーの器を床に落としてしまった。

 一瞬の沈黙から私のガッカリを感じ、恐縮する主人。しかし、食い意地を押し退けて、私の頭の中では「これはワニの呪いか?」という思いがよぎっていた。

 いやいや、そんなはずはない。気にしすぎだわ。と思いを振り切ったところで、今度は洗い物を乗せていた水切り桶が、食器ごと流しに倒れてきて大きな音をたてた。

 アクシデントの連発で、再び「ワニの呪い」が頭をよぎった。今日はこれからもっと悪いことが起こるのではないか…。心の中によくわからない不安が沸き起こってきた。

 そこで、ふと我に返った。どんどん悪い方につながっていくこの思考パターン、なんかおかしいぞ、と。

 そして、なんとなくその理由が理解できた。ここ数日、メディアからは新型コロナ肺炎の新たなニュースが矢継ぎ早に入ってきている。どんどん近づいてこられるような切羽詰まった感覚。学校からも、朝晩体温を測り、熱があったら登校しないように、という連絡が入った。いよいよやってくる。何とかしなくては…。否応なく戦闘モードに入っていっている。と同時に、無意識の中で得体の知れない不安が広がっていることに気づかされた。

新型コロナウイルス肺炎への対応について「正しく怖れる」という表現をしているのを見たが、私の今の感覚はたぶんそれとは真逆のものなのだろうな、と思う。コロナウイルスとは全く関係のないところにまで、気持ちがささくれだって不安になっている。そして、怯えたりイライラしたりしてしまいそうだ。

 だが、今の状況では、きっと誰もが同じような得体の知れない不安に襲われているのではないか。主人のワニの悪夢も、きっと同じような心理なのかもと気がついた。

「正しくなく怖れている」この気持ちも、ちゃんと自覚しておかなくてはならないなぁと思った。そして、それに支配されないように。冷静に、落ち着いて、そしてこんな時こそ思いやりをもって、やるべきことをただやらなくては。ワニに濡れ衣を着せている場合ではないのだ。