連休中帰省していた長男を空港まで送り、見送って空港から出発したところで「あっ❗」と思い出した。
別れ際に「途中でつまみなさい。」と渡そうと思って、鞄に入れていたチョコレートのことをすっかり忘れていたのだ。またやってしまった…と、一人で苦笑いした。
遠くの大学に通っている長男は、帰省できるのは年に二、三回である。だから離れて暮らしている間に、「帰省した時にやってあげたいこと」が貯まっていく。
それは、美味しいお店に連れていくことだったり、作ってみたら評判がよかったご飯メニューを食べさせることだったり、地元でしか見られない番組を録画して見せることだったり、次男への愚痴を聞いてもらうことだったり…そんな風にたくさんの「TO DO リスト」が貯まっていくのだ。
そのリストは長男が帰省してきたあとも増え続け、さぁ、これから大学の地に戻るという車の中でも思いつく。「あの話、しておかなきゃ。」とか、「空港であれを買って持たせよう。」とか。
いつもちょっと切なくなる別れ際にチョコレートでも渡そう、というのも、数日前に思いついたリストだった。食いしん坊の彼は「わっ、サンキュー❤️」と喜ぶだろうから、そこで「じゃあね👋」と送り出すつもりだったのに…。
長男が荷物検査の列に並んだら、いつもの「ミニ切なさ」がやって来て、探知機の向こうに見えなくなるまで見送り、ちょっとため息をついて、そして帰路についたのだった。チョコレートのことなどすっかり忘れたまま。
TO DO リストは、帰省の度に上書きされ、準備される。でも、こんな風にやらないまま帰ったあとになって思い出されることの方が多い。
でも、これで別にいいのかも、と思う。結局、私の中で、この「TO DO リスト」を考えるのが楽しいのだ。残ったリストは、また次の機会に。
