ごはんとみそしるの日記

日々のあれこれ

義母の真似事

 庭に花壇を作ってから数週間。引っ越しや次男の中学入学やらでお金を使ったので、花の苗を買う予算はない。なので、せっかくの花壇はそのままになっていた。

 さみしいので、そろそろ…とシャベルを持って散歩に出かけた。義母がそうやって散歩に出かけていたっけ。その時はガーデニングになんて興味もなかったので、気にしていなかったけれど、今は「そうだったのか。」と共感することができる。

「私もお義母さんの領域に入ったか😊」とちょっと誇らしい気持ちで散歩に出かけた。義母は、道端のこぼれ種で芽が出たような草花を小さくいただいて持ってきては自分のお庭に仲間入りさせていた。その技を自分も…と思ったのだが…

 これが難しい。他人様の花壇から持ってくるわけでもなく、手入れをしていた場所を荒らすわけでもないのだが、どうしても後ろめたい気持ちが出てきて、人目を気にしてしまう💦小さい子なら微笑ましい風景なのに、おばさんがやると途端に怪しくなるような…。

 その怪しげな私に、お散歩中の人生の大先輩が声をかけて下さった。「何してるのさー。」

 やっぱり怪しげだったか…と思ったが、正直に自分のさみしい花壇に植える苗を探している、と白状した。すると、その方は「それなら、ほらあれはノボリフジ、あれがいいんじゃないかい。」と、いい場所に案内して下さった。その上「もっとシャベルを立てて、深く掘り下げて。」とか「これとこれは色が違うから、こっちも持っていきなさい。」とか、私がビクビクオドオドしていた部分をグイグイ引っ張って下さる。さらに周りのいろんな花を紹介しては私に勧め、しまいには、「これならうちにもっといい苗があるから、あげるよ。」とまで言って下さった。

 図々しくお家までついて行き、年季の入った立派なお庭のあちこちからたくさんの苗を掘り起こして、私に持たせて下さった。

「うちに帰ってすぐに植えなさい。」と送り出して下さった。その言葉通り、帰って早々花壇に直行した。

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 義母のやり方とはちょっと違ったが、きっと笑って「よろしい」と言ってくれるかな、と少し誇らしく思った。