ごはんとみそしるの日記

日々のあれこれ

脱出と座礁を繰り返し💧

 先週のあの荒天は、今期何度も言われていた記録的な積雪の話をぶっ飛ばすくらい、規格外のすごさだった。今でも生活道路には車が入ってこられず、大きな道路に自家用車がずらりと路上駐車している様子は、この地では今まで見たことがない。あれから数日たっているのに、道が悪くて家まで帰れない車が道路に何台も残されているのだ。

 不要不急の外出は避けて…と言われていたあの日、朝一番で長男の仮免の試験があり、路線バスもこの天気では当てにならないから送って、と言われてスコップを積み込んで愛車のラパンで出発した。

 出発して5メートルでまず動けなくなった。前にも後ろにも動かない。湿った重い雪は、ちょっと圧縮されると石のように固くなってしまうのだ。車の周りを大きな石で囲まれたたような…。スコップも簡単には雪に入っていかない💦

 焦っていると、雪かきしていた近所のご主人がスコップを持って駆けつけてくれた。オロオロしているわたしを尻目に無言で車を掘り出してくれている。

 正直に言うとそのご主人はかなり無愛想な方で、普段は挨拶をしても微かに頭を下げる程度…。ちょっと苦手な人だった。しかし、今はそんなことは言っていられない。ご主人が語る「押すぞ。」「ハンドル右」「もっと踏んで」と言う単語中心の言葉を頼りに、何とかそこを脱出した。

 ところが…そこから1メートルで、再び座礁💧今度は、別の家のご主人、奥様、中学生の息子さんも家から出てきて加わって下さった。

 車を掘り出し、押してもらって、何とか脱出…しかし、また2メートルで座礁。大きな通りは除雪されていると聞いていたので、あと数十メートル行けば…。しかし、脱出、座礁を数回繰り返しても、やっと5メートル進んだだけ💧

申し訳なさでいたたまれず、最後のお願いをした。

「スミマセン💦うちに戻して下さい🙏」

 皆さんが必死に車を押してくれて、何とか自宅に戻ることができた。

 天気予報の警告を甘く見た自分の愚かさを猛省すると共に、物凄い天気の中、次々に外に出て助けて下さったご近所の皆さんのお気持ちは本当にありがたくて、今でも感動している。

 最初に手伝って下さった(無愛想な💦)ご主人にお礼を伝えると、聞こえたのか聞こえなかったのか、ほとんど反応は返ってこなかった。でも、もう一度お礼を伝え、「本当に助かりました。」と言うと、ちょっとうなずいてくださった。

 今年の大雪は、ご近所とのコミュニケーションを深めてくれたことは以前にもブログに書いたが、こちらの勝手な思い込みで苦手意識を持っていた人が、実はとても思いやりに溢れた人だったことに気づかせてくれた。そして、いざという時には、あんな荒天の時でも外に飛び出して助けてくれるような、ステキなご近所さんに囲まれていたことも知ることができた。

 主人の転勤が決まり、4月には愛する我が家を空き家にして引っ越さなくてはいけない。今度ここに戻ってこられるのはいつだろう。その時にも、今年の大雪がもたらしてくれたつながりをまた感じてみたいと思った。